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Author:rekikyo
大阪大学歴史教育研究会の公式ブログです。
原則として事務局スタッフの記事を中心に週一更新、その他告知や参加メンバーによる投稿等があれば随時掲載します。

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若手研究者交流会(2日目)

7月23日(月)

5.小澤一郎氏(東京大学文学研究科博士後期課程)
 「19世紀イランへの『武器移転』現象とイギリス」

小澤一郎氏

 小澤さんは、19世紀にイギリスからイランのガージャール朝に対して行われた武器と関連技術の移転について、特に民間兵器製造企業と強国化を目指す国家との間で発生した「武器移転」減少に着目しました。そして、イギリスとイランの国内事情や相互関係、また仲介者などを分析することにより、軍事史や技術史と世界史を結び付け、また現代にもみられる武器の拡散の歴史的背景に迫ることができることを提示し、研究の意義づけを行いました。


6.伊藤一馬氏(大阪大学東洋史博士後期課程)
 「北宋の軍事・対外政策――10~12世紀の東部ユーラシア」

伊藤一馬氏

 伊藤さんは、宋代の中国が「経済的・文化的優勢」と「政治的・軍事的劣勢」という2つのイメージによって語られ、両者が別個のものとして論じられている現状を踏まえ、特に軍事政策に焦点を当てて考察することで、北宋をユーラシア史の中に意義づけることをを目指しました。本発表では、北宋の遼・西夏・ベトナムの三方向の勢力に対する政策が相互に連動していたことを指摘し、このような国際情勢が経済や文化にも影響を与えたことを示しました。


7.久保田裕次氏(大阪大学日本史博士後期課程)
 「長江流域利権から見る近代日中関係」

久保田裕次氏


 久保田さんの発表は、大正時代における長江流域(特に漢冶萍公司や南潯鉄道)への日本の経済進出について、日本・中国・イギリスの関係性の中から考えるものでした。そこでは、現代にも見られる政治と経済の友好・緊張関係が乖離していることが指摘され、また中国側にも日本の経済進出を利用する動きがあったことが示されました。


 いずれの発表も口頭報告20分、質疑応答40分で行われたため、各報告に対してより踏み込んだ議論を行うことができました。そこでは特に「国を自明の単位としてみることの妥当性」や「現代から過去を見ることの意義」などがしばしば問題となり、それは個別の研究を羽田教授の提唱する「新しい世界史」へと接続する試みともなっていました。この2日間を通して、発表者や聴衆の各人が自身の研究の世界史的な意義づけについて考えることができたのではないかと思います。

 なお、次回の若手研究者交流会は翌年に大阪大学で行われる見通しです。本研究会としても、より実りある議論ができるように、ともに世界史理解の刷新を目指す羽田教授の研究会と連携していきたいと考えています。

研究会の模様
(研究会の模様。中央最奥の席に羽田教授)


(文責:猪原達生)

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